Glossary
クラシック用語集
クラシック音楽の用語を、曲の形と時代・楽典と音のしくみ・楽器・声と声種・オーケストラと舞台の5つの分野に分けて64語、やさしく解説します。定義だけでなく、聴き手や吹き手が実際につまずく「よくある誤解」も用語ごとに載せています。
はじめての方は、まず まず知っておきたい10の言葉 のコラムからどうぞ。
曲の形と時代
18 TERMS
オペラ
歌と管弦楽で進める劇です。歌手が役を歌い、オーケストラが物語の先まで語ることもあります。
ソナタ形式
第1楽章に多い曲の設計図です。提示部・展開部・再現部の順に、主題と調を動かします。
バロック音楽
おおよそ1600〜1750年の音楽様式です。教会と宮廷のために書かれ、通奏低音が土台でした。
ミサ曲
カトリック教会のミサの典礼文に作曲した音楽です。死者のためのミサがレクイエムです。
レクイエム
死者のためのカトリックのミサ、またはその典礼文に作曲した音楽です。名は冒頭の「安息」に由来します。
ロマン派
おおよそ1820〜1900年の音楽様式です。市民の聴衆に向けて、個人の感情を強く表現しました。
楽章
大きな作品を構成するひとまとまりの区切りです。速さと性格を変えて並べ、時間を設計します。
間奏曲
幕と幕の間や場面転換をつなぐ曲です。単独で演奏される数分間の名曲も多くあります。
協奏曲
独奏者とオーケストラが共演する曲です。主役は独奏者で、多くは3つの楽章で書かれます。
弦楽四重奏
第1・第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの4人で奏でる室内楽の代表的な編成です。
古典派
おおよそ1750〜1820年の音楽様式です。均整のとれた形式が好まれ、ソナタ形式が確立しました。
固定楽想
ベルリオーズが幻想交響曲で、恋人を表す一つの旋律を全楽章に姿を変えて登場させた手法の呼び名です。
交響曲
オーケストラ全体が主役の、複数の楽章からなる大規模な曲です。多くは4つの楽章で組み立てられます。
作品番号(Op.)
作品に付けた通し番号です。多くは作曲順ではなく出版順で、同名の曲を区別する手がかりになります。
室内楽
1パートを1人が受け持つ少人数の器楽合奏です。通常は指揮者を置かず、奏者の対話で進めます。
序曲
幕が上がる前に演奏される管弦楽曲です。のちに舞台を離れた演奏会用序曲も生まれました。
前奏曲
続く場面や曲への導入として置かれる曲です。のちに独立した小品としても書かれました。
組曲
複数の小曲を束ねた曲集です。バロックの舞曲組曲と、劇音楽の抜粋組曲の二系統があります。
楽典・音のしくみ
10 TERMS
オクターブ
周波数の比が2対1になる2音の間隔です。ドから次のドのように、同じ名前の音が高さを変えて現れます。
セント(音程の単位)
音程の細かさを表す単位です。平均律の半音を100等分した1つ分が1セントで、1オクターブは1200セントです。
移調楽器(記譜と実音)
楽譜に書く音と実際に鳴る音が一定の間隔でずれる楽器です。B♭管のトランペットは長2度低く鳴ります。
音域
楽器や声が出せる最低音から最高音までの範囲です。下限は構造で決まることが多く、上限は奏者で変わります。
音程
2つの音の高さの隔たりです。楽典では長3度や完全5度のように、度数と種類を組み合わせて表します。
残響時間
音を止めてから、音圧レベルが60デシベル下がるまでの時間です。ホールの響きの長さを表す指標です。
短調
主音から3番目の音が短3度上にある音階で作る調です。翳りのある響きとされ、長調と対をなします。
長調
主音から3番目の音が長3度上にある音階で作る調です。一般に明るく聞こえるとされ、短調と対をなします。
倍音(倍音列)
基音の整数倍の周波数で同時に鳴る音の列です。音色の違いや、金管楽器の音の出し分けを支えます。
和音
高さの違う複数の音を同時に鳴らしたものです。基本の三和音は、根音の上に3度ずつ音を重ねて作ります。
楽器
16 TERMS
ヴァイオリン
弦楽器の中で最も高い音域を受け持つ楽器です。オーケストラでは第1と第2に分かれ、最も人数が多くなります。
ヴィオラ
ヴァイオリンより完全5度低い調弦で、和音の中身を受け持つ弦楽器です。アルト記号で書かれます。
オーボエ
2枚のリードを振動させて鳴らす木管楽器です。オーケストラの音合わせの基準を出します。
コルネット
トランペットと同じB♭管で、円錐部分の多い管が丸く柔らかい音色を作る金管楽器です。
コントラバス
弦楽器で最も低い音域を受け持つ楽器です。他の弦楽器と違い、4度ずつで調弦します。
チェロ
低音の支えと旋律の両方を受け持つ弦楽器です。床に立てて、両膝ではさんで弾きます。
ティンパニ
釜の上に膜を張り、張力を変えて音程を合わせる打楽器です。現代のものは多くがペダルで調律し、通常4台前後を使います。
テューバ(チューバ)
金管楽器で最も低い音域を受け持つ楽器です。1835年に特許が出た比較的新しい楽器です。
トランペット
金管楽器で最も高い音域を受け持つ楽器です。B♭管は書かれた音より長2度低く鳴ります。
トロンボーン
スライドを伸び縮みさせて管の長さを変え、音の高さを作る金管楽器です。低音用のバルブを足した型もあります。
ピアノ
鍵盤でハンマーを動かし、弦を叩いて鳴らす楽器です。弦楽器とも打楽器とも説明されます。
ホルン
管が長く、間隔の詰まった高い次数の倍音を使う金管楽器です。隣の音に外れやすいのは構造に一因があります。
金管楽器
奏者の唇の振動で音を作る管楽器です。分け方の基準は材質ではなく発音の方法にあります。
弦楽器
張った弦の振動で音を作る楽器です。オーケストラではヴァイオリンからコントラバスまでの4種を指します。
打楽器
叩く・振る・こするなどで鳴らす楽器の総称です。音程があるものとないものがあります。
木管楽器
リードや息のエッジの振動で音を作る管楽器です。木でできているかどうかは問いません。
声と声種
12 TERMS
アルト
女声でいちばん低い声種です。合唱では女声の低いパートを指し、音域の目安は F3〜F5 です。
カウンターテナー
裏声(ファルセット)を鍛えて女声の高さで歌う男声です。メゾソプラノやアルトに近い声域です。
コロラトゥーラ
速い音符や装飾を正確に動かす歌唱の技巧です。それを得意とするソプラノの型の呼び名にも使われます。
コントラルト
オペラや独唱で使う、アルトとほぼ同じ声域の呼び名です。女声でいちばん低い声種です。
ソプラノ
女声でいちばん高い声種です。音域の目安は C4〜C6 で、オペラの主役に多い声です。
テノール
裏声(ファルセット)を使わずに歌う男声でいちばん高い声種です。音域の目安は C3〜C5 です。
バス(声種)
男声でいちばん低い声種です。音域の目安は E2〜E4 で、父・王・僧侶などの重い役を担います。
バリトン
テノールとバスの間の男声です。音域の目安は A2〜A4 で、両方の音域と重なります。
メゾソプラノ
ソプラノとアルトの間の女声です。音域の目安は A3〜A5 で、主役級の役も多い声種です。
換声点
声の出し方が切り替わる境目の高さです。声種を見立てるときの決め手の一つになります。
四部合唱(SATB)
ソプラノ・アルト・テノール・バスの4パートで歌う、混声合唱の基本の形です。和音を4声部で積みます。
声種
歌い手の声を音域・声質・換声点で分けた区分です。最高音が出るかだけでは決まりません。
オーケストラと舞台
8 TERMS
オーケストラ
弦楽器を土台に、木管・金管・打楽器が加わる大編成の合奏団で、吹奏楽との違いは弦の有無です。
ゲネプロ
本番と同じ条件で通す最終リハーサルで、新しい発見よりも積み上げてきた設計の最終確認が目的です。
チューニング
演奏の前に全員の音の高さをそろえる作業です。オーケストラでは多くの場合、オーボエが出すAに合わせます。
楽器配置(対向配置)
指揮者に近い手前に弦、奥へ木管・金管・打楽器と並べる配置で、音を混ぜて客席へ届ける設計です。
指揮者
テンポ・入りの合図・強弱・表情をまとめ、数十人の演奏を一つの解釈へ導く、オーケストラの要の役です。
吹奏楽
木管・金管・打楽器を中心に編成する合奏で、弦楽器は基本的に入りません。起源は屋外の軍楽隊です。
第1ヴァイオリン・第2ヴァイオリン
ヴァイオリン群を二つに分けたパートで、第1が主旋律を、第2が和声やリズムで支える役を担います。
定期演奏会
楽団が決まった周期で開く、その団体の中心となる演奏会です。アマチュアでは半年から1年かけて準備します。
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