オーヴァーチュア(overture)
序曲は、オペラなどの舞台作品で、幕が上がる前に演奏される管弦楽曲です。もともとは客席を静め、これから始まることを告げる実務的な音楽でした。モーツァルトの「フィガロの結婚」序曲のように、オペラの旋律を直接引用せず、これから始まる喜劇の空気だけを先に届ける曲もあります。
19世紀に入ると、開幕の合図という役目から独立して、オペラを伴わない「演奏会用序曲」が生まれました。メンデルスゾーンの「フィンガルの洞窟」は情景を描いた曲で、ブラームスの「大学祝典序曲」はドイツの学生歌を引用しています。序曲は、舞台のための音楽から、一曲として完結する音楽へと役割を広げました。
よくある誤解
序曲・前奏曲・間奏曲は、どれも「本編の脇に置かれる似た曲」とひとくくりにされがちです。しかし役割は少しずつ違い、序曲はそれだけで一曲として完結して開幕を告げる曲、前奏曲は続く場面や曲へそのままつながる導入、間奏曲は幕間をつなぐ曲です。ただし、オペラの冒頭に置かれる序曲と前奏曲の境目はあいまいです。また、序曲は舞台に付属するものとは限らず、オペラのない演奏会用序曲という独立した作品もあります。
詳しく読む
序曲・前奏曲・間奏曲が生まれた理由の違い別名・表記ゆれ: オーバーチュア
関連する用語
前奏曲
続く場面や曲への導入として置かれる曲です。のちに独立した小品としても書かれました。
間奏曲
幕と幕の間や場面転換をつなぐ曲です。単独で演奏される数分間の名曲も多くあります。
オペラ
歌と管弦楽で進める劇です。歌手が役を歌い、オーケストラが物語の先まで語ることもあります。
組曲
複数の小曲を束ねた曲集です。バロックの舞曲組曲と、劇音楽の抜粋組曲の二系統があります。
交響曲
オーケストラ全体が主役の、複数の楽章からなる大規模な曲です。多くは4つの楽章で組み立てられます。