一般社団法人LFコンサート

テューバ奏者の自習室

楽器にまつわる“よく言われること”を、音響シミュレーションで一つずつ確かめています。数字で言えたことと、まだ言えないことを、同じだけの分量で書きます。

抜差管1mmで2セント動く、は本当か

「チューニング管を1mm抜くと約2セント」という目安をテューバで計算しました。平均は−0.57セント/mmで、よく言われる2セント/mmの約1/3.5。この目安はトランペット由来で、管が長い楽器にそのまま持ち込めません。

オイルで音は変わるのか、汚れではどうか

オイルの銘柄で音が変わるという話と、掃除していない管は音程が狂うという話を、同じ「内側に積もった厚み」という物差しで計算しました。両者を分けているのは厚みだけで、その間には2桁の開きがあります。

冷えるとピッチが下がる。では暖めれば直るのか

冷えると音程が下がるのは計算でも本当で、約2.9セント/℃。ただし吹き始めは管の中に温度差ができ、モードごとのずれ方が揃いません。暖まるほど戻りますが、揃い方までは戻りきりませんでした。

ベルが大きいほど音量が出る、は本当か

ベル径だけを4段階に変えて計算しました。音量そのもの(放射される音)は計算していませんが、測った「音のツボの深さ」は低い音域ではほとんど動かず、変化が出るのは高い音域だけ。「低音ほどベルが効く」は逆でした。

バルブを2本以上押すと音程が上ずるのはなぜか

1番と3番を一緒に押すと音程が合わない、という話を音響シミュレーションで確かめました。2本以上の組み合わせ11通りはすべて上ずる向きにずれ、ずれの大きさは押した本数ではなく足した管の総長で決まります。

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